その日、私は残業だった。
残業が確定していたため、17:00の定時を過ぎて17:30頃に休憩をとった。
喉が渇いたので車の中に置いてある水筒を取りに駐車場へ、そのまま車の中で20分ほど休憩をとった。
その駐車場は従業員専用の為、仕事をしている人たちが帰れば車が減る。
田舎だからほぼ全員が車通勤をしているので、仕事時間中は駐車場はほぼ満車状態となっている。
休憩中、自分の車に向かう途中、定時の時間を過ぎているにもかかわらず、車の量は昼間とほぼ変わらず、帰宅している人もあまり見かけない。
残業が日常化している。
これは以前から知っていた事だが、私が働いているのは大企業の工場なので敷地面積も広い。
違う部署の人なんでどこで何人仕事をしているのか、何の仕事をしているのか、毎日どのくらい残業しているのかもほとんど知らない。
工場の中にいたのではわからない景色が定時後の駐車場にはあった。
私と一緒に仕事をしている人は毎日残業をしている。
これは一緒に仕事をしているので良く知っている。
他の部署の事なんてよくわからない。
たまたま休憩で見た駐車場の車の数を見ると、この会社全体で残業が当たり前となっているのだった。
仕事が忙しくて時間内に終わらなくても帰ればいい。
会社に人手不足をアピールして人を増やしてもらえばいい、今の人数で仕事が回っていないのであれば会社も人を増やすしかなくなる。
そうすれば残業時間が減り、家族や自分の時間が増え、休息も取れるので自分の為にもなるはずだ。
「定時」とはその時間が過ぎれば給料が多くなるという意味ではない。
「定時」がきたら仕事は終わり、家に帰る時間という意味だ。
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